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知っていそうで知らない法律に関する言葉「公布」・「施行」、「改正」とは?

知っていそうで知らない法律に関する言葉「公布」・「施行」、「改正」とは?

仕事をしている時に「制定」・「公布」・「施行」など、法律に関する言葉が出てきて意味がわからない!って思ったことがある人はいると思います。

弁護士や司法書士など、普段から法律に関わる仕事をしている人からすれば、当たり前の言葉かもしれませんが、あまり接点がない人からすると、意味がわかりにくいものです。
実際に私もこの記事を書くまで、正確には知りませんでした。

ただ、「制定」・「公布」・「施行」は法律の基本的な用語であるため、
日々の生活時のTVや新聞、本などでも、たびたび登場する言葉です。
意味を知らなくても、なんとかなることが多いです。

ですが、しっかりと意味を知っておくことで、役に立つことがあります。
特に仕事で事実関係の調査をしている時や、論理立てるための根拠を探している時には、知らないと間違った結論になってしまうこともあります。

ですから、今回はよく出てくるわりには知らない言葉として、
「制定」・「公布」・「施行」の意味について紹介していきたいと思います。

[1] 「制定」と「公布」の違い

まずは、「制定」と「公布」について見ていきたいと思います。

おそらく漢字の意味から、なんとなくの意味は知っていると思います。
ですが、「制定」と「公布」2つに違いは何ですか?となると、答えられる人はあまりいないように思います。

【制定 とは】
「制定」とは、法律や規則を定めることを意味します。
つまり、法律の原案を作り、国会で議決を取り可決させ、実際に法律を作ることです。
使い方としては、「憲法を制定する、新しく条例を制定する」などです。

【公布 とは】
「公布」とは、成立して新しく制定された法律を、国民に知らせる行為のことを意味します。
法律は制定されたからといって、すぐに効力を持つものではありません。
というのも、制定された法律が規範として効力を持つためには、多くの人に知られている必要があります。
ですから、制定されたらその法律がどんな内容のものか、知るための期間があり、伝えることが必要になります。

このように「制定」→「公布」という流れになります。
「制定」は新しく法律を作ることで、
「公布」は新しく作られた法律に対応するための準備期間と、
捉えておくとシンプルでわかりやすいかも知れません。

[2] 「公布」と【施行】の違い

次は、「公布」と「施行」の違いです。

【施行 とは】
「施行」とは、(しこう)と読み、法律を実行するという意味です。
制定された、もしくは公布された、まだ効力を持っていない法律に効力をもたせて、発動させるということです。
「施行」のにている言葉として、「執行」(しっこう)があります。
そのため、最近ではわざと(しこう)ではなく、(せこう)と呼ぶことがあるそうです。
ただし、工事現場や建築業界などでよく使われる「施行」(せこう)と同じ読みですので、混同しないようしましょう。

ここまでをまとめると、「制定」→「公布」→「施行」となり、
「公布」は制定された法律を知らせることで、
「制定」は制定・公布された法律を実行する、
ということになります。

このように、「公布」と「施行」は違うものになります。
そのため、法律が制定されたら、「公布日」と「施行日」が公表されます。
「公布日」とは、「公布」が始まる日のことです。
「施行日」とは、「公布日」から「施行」が開始される日のことです。

ちなみに知っている人は多いと思いますが、
文化の日である11月3日は、日本国憲法”公布日”で、
憲法記念日である5月3日は、日本国憲法“施行日”です。

こうして、見ていくと「公布」と「施行」は全く違うものですので、
意味を間違えないようにしましょう。

[3] 「公布」と「施行」の期間について

「公布」から「施行」されるまでの期間については、法律によって決められています。

「法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。ただし、法律でこれと異なる施行期日を定めたときは、その定めによる。」

なぜ、このように「公布」と「施行」に期間を設けているのかというと、
制定された法律にスムーズに適応させるためです。
例えば、「電車の切符を廃止して、ICカード一本に全国統一します」という新たな法律が制定され、明日から施行するとします。
そうなった時、この法律を知らない人は切符を買おうとしますし、駅は券売機をすぐに撤去することができなく切符が買える状態になっているなど、混乱することが目に見えています。
このように法律が制定され、施行までにある程度の期間を設けないと、スムーズに対応することができません。
ですから、「公布」して「施行」までに準備ができるようになっています。

ちなみに、憲法が制定される際は、「公布」から「施行」までには半年間とされることが多いです。

[4]  「施行」と「適用」の違い

次は「施行」と「適用」の違いです。

【適用する とは】
「適用する」とは、施行されている法律を、具体的な対象にあてはめることを言います。
また、「施行」は遡ることができませんが、「適用」は遡ることができます。
これを「遡及的適用」(さきゅうてきてきよう)といいます。
どういうことかというと、「企業の昇給規定を固定化します」という法律が施行されたとします。
施行日は平成29年4月1日です。
その際、平成29年1月1日から「適用」するとなっていたとすると、1月1日からその「昇給規定」を適用することができるということです。

このように、「適用」とは、施行されている法律をあてはめ用いることを言います。

[5]「改正」と「改定」の違い

最後に「改正」と「改定」の違いです。

【改正 とは】
「改正」とは、規則や方式などを改めて正しく変えることを意味します。
つまり、あらため前が間違っている場合に、正しく変更するということです。

【改定 とは】
「改定」とは、今までに決まっている事を、あらためて決め直すことを意味します。
つまり、正しいかどうかは関係なく、単純にあらためて決め直すということです。

ですから、法律や仕組みに不適切な部分がありを直す場合は、「改正」を用い、
本などの内容を追加する場合は「改定」を用いります。

[6] まとめ

以上、比較的目にする機会がある、法律に関する言葉を見てきました。
なんとなくの意味はあっていたと思いますが、違いとなると意外と知らなかったと思います。

知っているから劇的に仕事ができるようになったり、役に立ったりするわけではないと思いますが、
何事も正しく理解しておくことで、いざという時に力を発揮することができるかもしれません。

ですから、何かの機会だと思って、今回ご紹介した言葉を覚えてもらえたら嬉しいです。

 

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